2026/1/30
女性の生成AI活用「ほぼ毎日使用」は5%未満。全国の女性1,116名を対象にした実態調査「女性AI人材白書」を発行

一般社団法人Women AI Initiative Japanは、全国の女性1,116名を対象とした「女性のAI活用・学習に関する実態調査」を実施し、その結果をまとめた国内初(※)の「女性AI人材白書」を発表しました。
本記事では白書の内容をピックアップし、AIに関する女性の認知・利用実態や学習ニーズ、キャリアへの影響を明らかにし、今後の社会課題や支援策を検討する一歩とします。
※自社調べ(2025年9月時点)。日本国内で公開されている「女性のAI活用・学習(リスキリング)・キャリア」に関する白書を対象に確認。
「女性AI人材白書」発行の背景
日本では少子高齢化や人口減少に伴い、労働力人口の縮小が進んでいます。一方で、女性の労働参加率は上昇しており、総務省統計局の2025年6月の労働力調査によると、女性の就業率は75.7%に達しました。こうした状況は、女性が社会経済の担い手として重要な役割を果たしていることを示しています※1。

しかしながら、事務職やサービス職などAIにより代替されやすい職種には、女性が多く従事しており、経済産業省の試算によると、2040年には事務職で約214万人の余剰人材が発生するとされています。

一方で、AIやロボティクスなど成長分野では約326万人の人材が不足すると見込まれており、労働市場における構造的な需給ギャップが顕在化しています。この状況は、女性一人ひとりだけでなく、企業や社会全体においても、適切な行動や政策対応が求められることを示しています※2。
本白書は、こうした現状をふまえ、女性がキャリア形成において新たな選択肢を検討できる機会を提供するとともに、企業や官公庁、教育機関などが女性の活躍を支える施策や環境整備を検討するための指針となることを目的としています。
※1出典:「労働力調査結果」(総務省統計局)
※2出典:「2040年の産業構造・就業構造推計について」(経済産業省)
女性の生成AIの利用実態。「ほぼ毎日使用している」は約3〜5%

「生成AIをどの程度、利用していますか?」という問いに対し、「ほぼ毎日」と回答した女性は約3〜5%にとどまった一方、「使っていない」と回答した人は50%以上と、約半数の女性が生成AIを日常的に利用しておらず、生成AIについて知らない人も2割程度いることが明らかとなりました。

一方で、「生成AIについて現在学習中」と回答した層への「生成AIをどの程度、利用していますか?」の問いでは、44.5%が「ほぼ毎日利用」と回答。学習意欲の高い層では約2人に1人がAIを毎日利用していることが明らかとなり、利用状況の格差の大きさが浮き彫りになりました。
世代別に見る女性の生成AI利用率|20代と50代で大きな差

「生成AIをどの程度、利用していますか?」という問いの回答を年代別に集計したところ、上記の結果に。20代では利用率が約3割と比較的高い一方、50代以上では約1.5割にとどまり、世代間ギャップも顕著となりました。
女性のAI活用が進まない要因|4割が「取り組みたいが、自分には難しそう」と回答

「AIに対するあなたの印象として近いものを全て選んでください」という問いでは、41%の女性が「取り組みたいが自分には難しそう」、40%が「取り組みたくない」と回答し、約8割がAIに取り組みことにハードルを感じていることがわかりました。

さらに「あなたがAIや生成AIに関連スキルを学ぶとしたら、どんなことに不安を感じますか?」という問いでは、「まず何から始めればいいのかわからない」が30.1%と最も多く、次いで「自分の適性や興味と合うかわからない」(14.4%)という回答が挙がりました。
この結果から、女性が生成AIスキルを学ぶ上で「情報不足」が大きなハードルになっていることが伺えます。
生成AIを学習している女性は「働き方の選択肢」を広げたい

「AIや生成AIに関連スキルを学ぶことで、あなた自身の生活やキャリアにどのような影響があることを期待しますか?」という問いに対しては、AIを学習中(学習予定)の人とそうでない人で大きく回答が異なる結果となりました。
全体では「特に期待していない」が1位だったのに対し、生成AIを学習中(学習予定)の方の回答では「自分らしい働き方を実現」が1位、「働き方に柔軟性を持たせたい」が2位となるなど、生成AIを学習している女性は「働き方の選択肢を広げたい」と考える傾向が強いことがわかりました。
生成AIを学びたい女性にとっての理想の支援は「環境」

「あなたがAIや生成AIに関連スキルを学ぶ上で『支援があったら助かる』と思うものを全てお知らせください」という問いに対して、最も多い回答は「参加しやすい学習環境」(20.9%)でした。
また、「『女性』といっしょに学べる場に参加したいですか?」という問いに対しては、80.6%が「参加したい」と回答するなど、「女性同士で学べるコミュニティ」が強く求められていることがわかりました。
考察と展望:「女性同士で生成AIを学べる環境」を
今回の調査から、女性はAIに対してポジティブな期待を持ちながらも、実際の活用や学習行動には大きなハードルが存在することが明らかになりました。特に「方法がわからない」「一緒に学ぶ場がほしい」という声は強く、「女性と一緒に学べるコミュニティ」への参加意向が80.6%に達しました。
このような状況を受け、Women AI Initiative Japanでは、AI活用への第一歩を踏み出したい方やリーダーとして社会・組織を牽引する方など、すべての女性がAIを学び、自律的に人生を選択するコミュニティの形成を推進してまいります。

本白書は毎年更新し、女性のAI活用に関するトレンドを継続的にモニタリングし、経年的な変化を可視化していきます。定期的な調査・分析を通じて事実に基づく議論を広げ、企業や官公庁、教育機関などとの共創により女性のAI活用を推進してまいります。
調査概要
調査名称:女性のAI活用・学習に関する実態調査
調査期間:2025年8月15日~2025年8月16日
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国20~59歳の女性1,116名(職業において学生・その他と回答した人を除く)
▶「女性AI人材白書」全文
「女性AI人材白書2025」ダウンロードはこちら
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本調査を引用する際は、出典として「Women AI Initiative Japan」と記載し、ウェブの場合は本記事URLへのリンクを設置してください。
記載例:Women AI Initiative Japan「女性AI人材白書」
https://women-ai-initiative.jp/media/posts/women_ai_white_paper
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